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2022年4月
オレンジワインもありますよ。
皆様、オレンジワインはご存じですか?
少しずつ有名になってきている印象はありますよね。
簡単に説明すると、白ワイン用のブドウで赤ワインのように製造したワインです。
本来、白ワインを作る際は取り除く皮や種を入れて作ります。
こちらは、
20000 Leguas
※ベインテミル レグアス
BELON銀座店でグラスでご用意しているワインです。
標高800メートルの自社畑の白ブドウを使用した、
有機・ヴィーガン認証取得のアンバーワイン。
熟したアプリコットやオレンジの皮を想わせるアロマに、
滑らかなタンニンと酸を感じます。
可愛いラベルに描かれた潜水艦は、このワインを造る際、
フランスの冒険小説「海底2万マイル(ベインテミル・レグアス)」
からヒントを得たからだそうです。
今日はワインの紹介でした♬
クラウドファンディング ご支援募集中
初夏の陽気に包まれた一日になりそうです。
ブロン渋谷店から、クラウドファンディングのお知らせです。
弊社は(株)クラフトダイニングとして、店舗展開しております。
レストラン事業と並行して、阿佐ヶ谷・上石神井にワイン&デリカのショップを
立ち上げました。そしてこの度、
【キャンプファイヤー】を通じクラウドファンディングを設立し、
「レストランのシェフが作る10分でできる簡単調理のイタリアンディナーセット」
を、リターンとしてご用意させて頂きました。
ご興味のある方は、グーグルで「キャンプファイヤー クラフトダイニング」か、
下記のURLより検索して頂きたいと思います。
https://camp-fire.jp/projects/view/572177
皆様のご理解と、ご支援をお待ちしております。
ワイングラスについて考える。
こんにちは!BELON渋谷です。
桜の季節も終わり木々が若々しさを帯びてきました。
暖かい太陽の光を浴びて若葉がすくすく育ち、初夏の清々しさも感じます。
うちの葡萄の木も新芽の伸びるペースも早くなり、花の蕾も姿を現しました。
ゴールデンウイークはすぐそこですね。
本日は少し趣向を変えて、ワインを飲む上で大きな影響を与えるアイテム、
『ワイングラスの形状がワインの味にどのような影響を与えるか?』
について考えたいと思います。
さっそくですが、『味覚地図』といものをご存知の方も多いと思います。
舌の先端で甘みを感じ、舌の両端のやや前で酸味、やや後ろで塩気。そして舌の奥で苦味を感じる。
その原因はそれぞれを感じる味蕾がその場所にある為、というものです。
僕も小学生のころ習ったのを覚えているのですが、
科学の進歩により実は、それが間違いであったことが判明しています。
どうやら味覚地図は1900年代初頭に発表された論文から造られたもので、
そもそも、その実験も10数人程度の検証だったそうです。
実際、五味(甘味、塩味、苦味、酸味、旨味)はそれぞれの受容体で感知するのですが、
それらは一つの味蕾にまとまって存在しています。
味蕾は球根の様な形状で、ある部分が甘味の受容体、また別の部分が塩気の受容体
、、、のような構造をして、舌の表面全体に散らばって存在しています。
ただ、甘みはやはり舌先で感じやすいというのも事実です。
諸説ありますが一説によると、甘みは快感の一種であり、すぐ脳が反応してしまうからだそうです。
また苦味が奥で感じやすいのは、そもそも苦味は発展的な味覚であるのですが、
生物的には『苦味=体に害のあるものの味=毒物』であり、体内に間違って取り込まない様、
口の奥で最終判断出来るように、との説もあります。
酸味、塩気は多くの唾液を分泌させます。唾液が分泌する箇所が舌の両脇の下にあるのを考えると、
その部分でその味覚を感じるように錯覚しているのではないでしょうか?
ともあれ、トップクラスのテイスターでも感じやすい場所、感じにくい場所があり、タイミングも異なるので、
やはり味覚は人それぞれ異なる、という事です。
ではグラスの形状が味わいに与える影響をいくつか書いてみたいと思います。
① まず挙げられるのが、グラスの飲み口の口径、形状です。
飲み口の経口が小さい程、口がすぼまり舌の断面も『U』になります。
舌先から液体を捉えやすく、甘みを舌先で捉えやすくなります。
また、流速も早まり奥まですっと流れるのでワインに一体感をもたらします。
例えばシラー用のグラスなどは赤ワインのグラスでも先のすぼまったグラスが多いです。
シラーの特徴といえば『スパイス』。スパイスは単体では刺激でしかありませんが、
他の味覚と一体になること文字通り『スパイス』になるのでしょう。
逆に口径が大きくなると、口がリラックスし。舌の断面が『ー』になります。
流速も遅くなるので液体が舌の両脇に流れ、それにより繊細な酸味を感じやすくなります。
ブルゴーニュの白のグラスなど口径が大きいのはブルゴーニュならではの繊細な酸味を感じる為だそうです。
また、グラスの口が内側にすぼまっている程、香りを中にため込み、
ストレートに開いているほどワインの強さを抜いてくれます。
アルコール、酒質の強いワインなどは強さを抜くことでワイン本来の香り・味わいを楽しめます。
② 次にあげますのがボールの底の形状です。
こちらはフラットの方が香りをため込む効果が強く、
角度がある方が香りを立ち上げやすいとのことです。
ソーヴィニョンブラングラスやニューワールドの赤ワイングラスの底は角度をつけることで、
香りがストレートに引き出されるよう工夫されています。
逆に、フラットなブルゴーニュタイプのグラスは複雑な香りをじっくり探り、楽しめるようにできています。
③ そしてボール、グラスのサイズです。
よく言われるのが、ボールのサイズです。
大きいほど香りをためるので、格の高いワインや酒質の強いビックなワインは大きいグラスの方が好ましいです。
また、グラスのサイズが大きいと、
顎を上げる為、口先がリラックスし舌の断面が『ー』になり液体が舌全体に流れやすくなります。
他に、ワインを注いだ時の液面とグラスの口の距離が長い程、
エアレーション効果が高まり香りが開くとの事でした。
などなど。。。他にも多々要件はあるのでしょうが、これらの影響が一番大きいとの事でした。
ワイングラスのメーカーさんでは構造理論だけではなく、
生産者やテイスターの方々の感覚にうったえたアプローチも取り入れて、
多種多様な品種、スタイルに合わせたワイングラスを日々開発しているそうです。
そんなわけで、よくおすすめで登場するこちらのワイン
Chablis 1er Cru Fourchaume
ブルゴーニュに近い伝統産地で一級畑だからやはりブルゴーニュタイプのグラスか?
またはチューリップ型のグラスか?どの形状がよいですか?
もちろん答えは、、、みなさん次第!!!
一緒にBELON渋谷で試してみませんか?
par UTPN
牡蠣に合う白ワイン、とは? ~その①~
こんにちは!BELON渋谷です。
暖かい日が続きますね。岩牡蠣も始まり、真牡蠣は来る産卵期に向けてふっくらと濃厚に、
冬場とも一味違うコクのある牡蠣に成長しています。
BELONでは様々な産地の牡蠣とワインを楽しんで頂ける様、ワインも様々な産地をご用意しています。
牡蠣といえば、、、シャブリ!
いやいやミュスカデも捨てがたい。南フランスだったら魚介に合うといえばピクプール!カシー!
海のワインといえばリアス式海岸の語源にもなったスペインのリアス・バイシャス。
イタリアンのお店なんだからイタリアのヴェルメンティーノに南イタリアのファランギーヌ、フィアーノ、、、
やっぱ日本人として日本の甲州も外しがたい。。。
などなど、、、きりがないですね。
お客さまにとって楽しみでもあると同時に、オイスターバーのサービスにとっても永遠のテーマでもあります。
そこで今回は『牡蠣に合う白ワイン』というテーマで書きたいと思います。
まず、ワインをそれだけで飲んもおいしいですし、牡蠣もそれだけで食べても美味しいですよね!
でも、ワインを一口飲んで、その後に牡蠣を食べると、、、
磯の香りも甘みも広がって、深みもあり、さらに美味しい!旨い!と感じますよね。
どういう事なんでしょうか?
まずは、その『さらに美味しい』についてアプローチしてみたいと思います。
旨味ですが五味の一つとして知られています。
味覚として認められるにはいくつか条件があり、そのひとつが、
『その原因物質を受容する受容体が存在する』です。
旨味は大きく分けて2種類あります。
昆布などに含まれる『アミノ酸系』と、茸やカツオ出汁などに含まれる『核酸系』です。
そして、それぞれの受容体は異なる為、一つの旨味の受容体には二種類の受容体が存在します。
他味覚の受容体では原因物質が受容体に結合し感覚を感じるわけですが、
旨味受容体では片方の物質が結合すると変形しその物質をホールドします。
そのホールドした状態で他方の旨味物質が結合すると旨味をより強く感じられ、
個人差はありますが、その強さは7~10倍にもなります。
白ワイン単体では個人が感じるアミノ酸系旨味の閾値は低く、なかなか感じにくいレベルにあるのですが、
牡蠣を含め魚介は核酸系旨味を豊富に含む為、この『相乗作用』により旨いと感じることが出来るわけです。
次に、メルシャンさんの研究で面白いものがあります。
魚介には白ワインが合うといわれますが、たまに生臭さが際立つことがあります。
生臭さの原因は『魚が持つ脂肪酸とワインの持つ鉄分が反応し、生臭さの原因物質を発生させる』ことにあります。
そこで魚介とワインを美味しく楽しむには下記が挙げられます。
①原因となる鉄分が少ない産地、品種を選ぶ。
産地、育て方で個体差がある為、明確には言えないですが、日本の甲州は比較的鉄分が少ないらしいです。
②シュール・リー製法のワインを選ぶ。
澱と寝かし沈殿する際、ワイン中の鉄分を取り込みながら底に溜まるので鉄分が少なくなるそうです。
③料理にレモンをかける。
レモンと鉄分が反応し、脂肪酸との反応を妨げるそうです。
④オイルをかける。
オイルが不快な臭いを吸収してくれるそうです。
⑤酒精強化ワインを選ぶ。
鉄イオンですが通常はFe2+なのですが酒精強化ワインはFe3+の為、脂肪酸と反応しにくくなるらしいです。
⑥魚介に火を入れる。
火をいれることで脂肪酸が変質し鉄分と反応しなくなる。
同じくメルシャンさんの研究で『樽のきいたワインは出汁と相性が良い』というものもあります。
ポン酢出汁や、シンプルに出汁を挟むことで
『樽のきいた白ワインは生牡蠣と相性が悪い』という定説を覆すヒントになるかもしれません。
樽のきいた白ワインというと一般的にマロ・ラクティック発酵(MLF)をしているものが多いです。
MLFとはワインに含まれるリンゴ酸を乳酸に変える発酵プロセスの事で、
減酸効果やテクスチャーを柔らかくする、複雑味をもたせるなどの効果があります。
酒類総合研究所の検証実験によると
リンゴ酸、酒石酸は料理の後味を軽くし、余韻を短くします。さっぱりさせる効果があります。
乳酸は余韻を長くし、旨味や食材の味わいを深く感じさせるそうです。
さっぱりとした食材にはリンゴ酸・酒石酸主体のワインでさっぱりと。
深みのあるある牡蠣にはMLFのワインでじっくりと。
さくさく食べたい時、じっくり味わいたい時、、、
その人の好みやシチュエーションに合わせて組み合わせると様々な選択肢が出てきそうですね。
さて、長くなってきましたので理屈のお話はこのくらいにして、、、
本日おすすめするのがこちら!!
室津の真牡蠣とコトー・ブルギニョン!
今、兵庫県の室津の牡蠣も旬を迎えており濃厚で、後味に仄かに甘みを感じさせます。
そんな室津の牡蠣を引き立てるのがこちらのコトー・ブルギニョン。
アリゴテ主体70%にシャルドネ30%。
MLF由来の爽やかで柔らかい酸が牡蠣の旨味をじわじわ引き出し、
アリゴテ由来の心地よい苦味が牡蠣の甘みを引き立てます。
牡蠣が持つ塩気、旨味と調和し、滋味深い長い余韻をつくります。
ぜひBELON渋谷で味わってみませんか?
par UTPN