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2025年6月

【Bordeaux】新・認可の補助品種『Alvarinho』100%で造られた白ワイン!

梅雨入りと同時に梅雨明けの憶測が流れている2025年梅雨!

今日は雲が多い為、若干日差しが和らいで感じますが、現在都心は32℃!


今日も暑いです!


雨嫌いな僕にとって、連日雨だらけになるくらいだったら、猛暑・酷暑の方が夏らしくて好きなので大歓迎!

むしろこの暑さにつられて飲みに行きたくなる人が増えて、飲食店が活気ついてくれたら嬉しいな~と感じている今日この頃です。


さて、すでに暑い夏感満載ですが、夏の繁忙期前にちょっと面白い、マニアックなワインをご紹介したいと思います。



2019年6月、温暖化対策としてボルドー赤に4品種、白に3品種が補助品種として新たに認められました。

その白品種の一つがアルバリーリョであり、スペインやポルトガルの海のワインの品種として知られています。


白桃や黄桃のアロマを持ちフルーティー。果皮の厚さ由来の苦味や、潮風が創ると言われる塩気を感じるのが特徴で、

気温が上がっても酸度が落ちにくい品種としても知られています。


こちらのワインは生産者の本拠地でもあるボルドーのリストラック地区に植えられたアルバリーリョ100%で造られています。


2025621134828.jpg現在は補助品種としてのみ認められている為、『Bordeaux』や『Listrac』を名乗ることが出来ず『Vin de France』になってしまいますが、

『Bordeaux』を名乗れる日も決して遠い未来の話ではないと思います。


黄桃やマンゴー、パイナップルといった完熟した南国果実に、ジャスミンのお花や仄かな磯のトーン。

アニスやキャラウェイシードのエスニックスパイスにバニラ様の甘い香りが深みとリッチさをもたらします。

酸度は穏やかで完熟果実由来の厚みを感じます。

また、アンフォラ醸造特有のとろっとしたテクスチャーがワインの持ち合わせる塩気と合わさることで、

昆布の様なトロミある旨塩味にも感じます。


しかし、ただ単に熟度高く、重くボッテリとしたワインという事では決してなく、

下支えする酸と深み、コクが加わることで、一回り大きくなる広がりと、一段レベルが上がった充実感を得ることが出来ます。



生牡蠣というより、火を入れた牡蠣、牡蠣フライがおすすめです。

パン粉を纏いサクッと揚がった牡蠣にワインの磯の風味を合わせ、更に深みあるスパイスのフレーバーを乗せて楽しんで頂きたいです。


他にはホタテのグリルやパイ包みをクリームソースで、

豚肉や子羊のローストをマスタードや酸味の効いたソースでリードして楽しんで頂きたいです。


大振りなブルゴーニュグラスでゆっくりと、時間経過と共に広がる豊かな香りをお食事と一緒にお楽しみ下さい。

                                  UTPN

 

≪豪≫タスマニアと≪島根≫隠岐、自然豊かな二つの島を繋ぐペアリングをお楽しみください♪♪

最近スタッフの一人がリースリングにはまっているので、ちょっと変化球のリースリングをオンリストすることにしました。


リースリングといえばまず出てくるのがドイツ。

二大産地の一つ、モーゼルが細身でデリケートな酸と爽やかな甘味の繊細なバランスが特徴的であるのに対し、

ラインガウはリッチでふくよかなドライなリースリング。


そして、フランスのアルザス・リースリング。

凝縮感というか、密度の高さを感じさせる、近いエリアでも川を挟んで対照的な仕上がりだから面白かったりもします。


他にイタリア、トレンティーノのフルーティーでありながらも、クリアーで凛としたリースリングも特徴的。


アメリカ・オレゴンやカナダ、北米のレモンカートの様な甘やかでクリーミーなリースリングも他のエリアにはあまりない独特なスタイルです。


そして、忘れてはいけないリースリングの名産地が、、、


オーストラリア!


ボーンドライでクリスプと表現されるクレアヴァレーのリースリングや、

冷たい鋼の様に硬質でずっしりくるイーデンのリースリングもこの地ならではの味わいです。


今回ご用意したのが、そんなオーストラリアの、近年冷涼産地として注目されている

『タスマニア』のリースリングです。

ピノやシャルドネでも高い評価を得ているエリアです。


以前、タスマニアと反対側、西オーストラリアの南端、

グレートサザンのフランクランドリヴァーのリースリングを飲んだことがあるのですが、それにも似た味わいです。


イーデンの様に硬質ですが、澄んだ透明感というより、良い意味での雑味を感じる素朴な味わいです。


レモンの蜂蜜漬けやカモミール、ジャスミンのお花。

ディルやタイムの清涼感のあるハーブに、白胡椒の様な繊細で凛としたスパイスが加わります。

そして、なんといってもの、南氷洋から吹く潮風により創られると言われる、旨味を伴うはっきりとした塩気が特徴的です。

柑橘のトーンによる爽やかさで終わらない、口の中を引き締める苦旨味が素材の味わいを引き立ててくれるワインです。


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今回一緒におすすめする牡蠣が岩牡蠣の産地としても有名な

島根県 隠岐島の『真牡蠣』です。

シングルシードで育てられた、小ぶりで可愛らしい牡蠣です。


軽快な味わいにピリッとしたやや強めの塩気を感じる牡蠣です。

ただ、経過とともに、いくらの様な魚卵系のねっとりとした旨味がじわじわと広がり、強めの塩気を包み込むことで円やかにまとまります。

余韻に、牡蠣の持つ仄かな酸味が加わることで円やかさと、爽やかさを協調させるチャーミングなフィニッシュ。



ちょうど今の時期が産卵期にあたる為、濃厚でドロッとした牡蠣が多いので、つい、こんな爽やかな牡蠣を欲してしまいます。

国、エリアは違えど、同じ豊かな自然が育んだ『島』のワインと牡蠣を一緒にお楽しみ下さい♪♪

                                         UTPN