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ワイングラスについて考える。

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こんにちは!BELON渋谷です。
 
桜の季節も終わり木々が若々しさを帯びてきました。
暖かい太陽の光を浴びて若葉がすくすく育ち、初夏の清々しさも感じます。
うちの葡萄の木も新芽の伸びるペースも早くなり、花の蕾も姿を現しました。
ゴールデンウイークはすぐそこですね。
 
 
本日は少し趣向を変えて、ワインを飲む上で大きな影響を与えるアイテム、
 
『ワイングラスの形状がワインの味にどのような影響を与えるか?』
 
について考えたいと思います。
 
 
 
さっそくですが、『味覚地図』といものをご存知の方も多いと思います。
 
舌の先端で甘みを感じ、舌の両端のやや前で酸味やや後ろで塩気。そして舌の奥で苦味を感じる。
その原因はそれぞれを感じる味蕾がその場所にある為、というものです。
僕も小学生のころ習ったのを覚えているのですが、
科学の進歩により実は、それが間違いであったことが判明しています。
 
どうやら味覚地図は1900年代初頭に発表された論文から造られたもので、
そもそも、その実験も10数人程度の検証だったそうです。
 
実際、五味(甘味、塩味、苦味、酸味、旨味)はそれぞれの受容体で感知するのですが、
それらは一つの味蕾にまとまって存在しています。
味蕾は球根の様な形状で、ある部分が甘味の受容体、また別の部分が塩気の受容体
、、、のような構造をして、舌の表面全体に散らばって存在しています。
 
ただ、甘みはやはり舌先で感じやすいというのも事実です。
諸説ありますが一説によると、甘みは快感の一種であり、すぐ脳が反応してしまうからだそうです。
 
また苦味が奥で感じやすいのは、そもそも苦味は発展的な味覚であるのですが、
生物的には『苦味=体に害のあるものの味=毒物』であり、体内に間違って取り込まない様
口の奥で最終判断出来るように、との説もあります。
 
酸味、塩気は多くの唾液を分泌させます。唾液が分泌する箇所が舌の両脇の下にあるのを考えると、
その部分でその味覚を感じるように錯覚しているのではないでしょうか?
 
ともあれ、トップクラスのテイスターでも感じやすい場所、感じにくい場所があり、タイミングも異なるので、
やはり味覚は人それぞれ異なる、という事です。
 
 
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ではグラスの形状が味わいに与える影響をいくつか書いてみたいと思います。
 
① まず挙げられるのが、グラスの飲み口の口径、形状です。
 
飲み口の経口が小さい程、口がすぼまり舌の断面も『U』になります。
舌先から液体を捉えやすく、甘みを舌先で捉えやすくなります
また、流速も早まり奥まですっと流れるのでワインに一体感をもたらします
例えばシラー用のグラスなどは赤ワインのグラスでも先のすぼまったグラスが多いです。
シラーの特徴といえば『スパイス』。スパイスは単体では刺激でしかありませんが、
他の味覚と一体になること文字通り『スパイス』になるのでしょう。
 
逆に口径が大きくなると、口がリラックスし。舌の断面が『ー』になります。
流速も遅くなるので液体が舌の両脇に流れ、それにより繊細な酸味を感じやすくなります
ブルゴーニュの白のグラスなど口径が大きいのはブルゴーニュならではの繊細な酸味を感じる為だそうです。
 
また、グラスの口が内側にすぼまっている程、香りを中にため込み
ストレートに開いているほどワインの強さを抜いてくれます
アルコール、酒質の強いワインなどは強さを抜くことでワイン本来の香り・味わいを楽しめます。
 
 
② 次にあげますのがボールの底の形状です
 
こちらはフラットの方が香りをため込む効果が強く
角度がある方が香りを立ち上げやすいとのことです。
ソーヴィニョンブラングラスやニューワールドの赤ワイングラスの底は角度をつけることで、
香りがストレートに引き出されるよう工夫されています。
逆に、フラットなブルゴーニュタイプのグラスは複雑な香りをじっくり探り、楽しめるようにできています。
 
 
③ そしてボール、グラスのサイズです。
 
よく言われるのが、ボールのサイズです。
大きいほど香りをためるので、格の高いワインや酒質の強いビックなワインは大きいグラスの方が好ましいです。
 
また、グラスのサイズが大きいと、
顎を上げる為、口先がリラックスし舌の断面が『ー』になり液体が舌全体に流れやすくなります。
 
他に、ワインを注いだ時の液面とグラスの口の距離が長い程、
エアレーション効果が高まり香りが開くとの事でした。
 
 
 
などなど。。。他にも多々要件はあるのでしょうが、これらの影響が一番大きいとの事でした。
ワイングラスのメーカーさんでは構造理論だけではなく、
生産者やテイスターの方々の感覚にうったえたアプローチも取り入れて、
多種多様な品種、スタイルに合わせたワイングラスを日々開発しているそうです。
 
 

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そんなわけで、よくおすすめで登場するこちらのワイン

Chablis 1er Cru Fourchaume 

ブルゴーニュに近い伝統産地で一級畑だからやはりブルゴーニュタイプのグラスか?

またはチューリップ型のグラスか?どの形状がよいですか?

もちろん答えは、、、みなさん次第!!!

一緒にBELON渋谷で試してみませんか?

 

     par UTPN

 

 

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